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「投影」「投影性同一視」

防衛機制
私たちは、葛藤や脅威などの体験により、恥、劣等感、不安、罪悪感など様々な心理的苦痛や不快な衝動、感情の体験をします。そしてそれらの感情体験を無意識のうちに弱めたり、避けたりすることにより精神的な安定を保って生きています。

このために用いられる心理的メカニズムのことを、防衛機制(defence mechanism)と言います。

欲求が何かの妨害のために満たされなく耐え難い時や、心に負った傷をなかったことにしたいなどの欲望に対してもこの防衛機制は発動します。

防衛機制は、私たちが外からの課題や内的欲求に対処しながら生きていくうえで大切な役割を果たしており、適応機制とも呼ばれています。

 

ここでは、防衛機制の中の「投影」と関連する「投影性同一視」についてご紹介します。

 

投影
「投影」とは、自分の中にある受け入れ難い感情や衝動、劣等感、認めたくない人格などを、自分が持っているのではなく他者が持っていると思いこむ心の働きです。他者に転嫁することで、それらの自分にとって好ましくない感情などを正当化したり、相手も同じものを持っているという安心感を得ようとするものです。

 

投影の具体例(この例の行動をとる人全てに当てはまるものではありません)には、

・片思いの相手が自分を好きに違いないと思いこむ。相手のある言動などを捉えて、好意があると思い込み安心する

・「あの人は私にライバル意識を抱いている」(劣等感やライバル意識を抱いているのは自分)

・「私はAさんに絶対嫌われている」(自分がAさんに苦手意識を持っている)

・(攻撃しているのは自分であるのに)自分は被害者だと思いこむ

・「誰も自分を信用してくれない」(自分が他人を信用できない)

・「上司が自分を評価してくれない」(自分が自分を評価していない)

などがあります。

 

投影性同一視
「投影性同一視」も投影と同様に、受け入れ難く、悪い自分として過去に無意識化に抑圧した自分の一部を他者に転嫁し、自分の中にある認めがたい部分と直面する苦痛から逃れようとする心の働きです。さらに投影性同一視は、他者に自分の好ましくない感情(思考、行動など)を投げかけた上で、それについて何かを言う、態度や表情で示すなどして他者を操作し、その好ましくない感情(思考、行動など)を他者も持つように仕向けます。

投影された他者はそれに影響を受け、実際にその好ましくない感情(思考、行動など)を持っていると感じたり、そのように振る舞ったりするようになります。この点が、単なる投影とは異なる点です。

 

投影性同一視の具体例は、

・仕事のできない上司が部下に、「ダメ社員」「無能」などの暴言で激しく叱責する

→部下も、自分は無能でダメな人間なのではと思いはじめる

 

・健康に不安のあるAさんが、Bさんのちょっとした体の不調に過敏に反応し、あれこれ大げさに口を出す

→Bさんは強い不安を感じ、複数の病院を回るようになってしまった

 

・Aさんが嫌いという気持ちがどこかにある→私はAさんに嫌われている(投影)

→Aさんに対し「私のこと嫌いでしょ」などと言う、ぎこちない態度で接するなどをしているうちに、本当にAさんから嫌われてしまう

 

などがあげられます。

 

このように、他者の何故か気に障るところ、いらいらする部分などが、実は自分に対するコンプレックスや劣等感、過去に抑圧した自分の嫌いな部分であったりすることは少なくありません。

そのような視点で自分を眺めてみることで、新たな気づきが生まれることもあるでしょう。

 

また、投影性同一視は自我が未熟な人が使う防衛機制とされています。この防衛を繰り返す人は、自分を「良い自分」と「悪い自分」に区別し、「悪い自分」は他者に投影し引き取ってもらい、「良い自分」だけが自分であるとして安心感を得ているという特徴があります。「悪い自分」と抑圧した自分と向き合っていくことが必要な場合もあるかもしれません。

人は誰でも、自分自身を守るために、多かれ少なかれ防衛機制を使いながら生活しており、防衛自体が「悪いもの」ではありません。しかし、過度に防衛に依存し、問題や課題と対峙することを避けることが、さらなる望ましくない状況を生み出してしまうこともあるでしょう。

どのような防衛機制を、どんな場面で使っているかは人それぞれであり、それを知っていくことが自分自身を理解するうえでも大変役に立つと考えられます。

 

今回は防衛機制の「投影」と「投影性同一視」についてご紹介しました。

最後までお読みいただき有難うございました。

 

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