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逃避

防衛機制
私たちは、葛藤や脅威などの体験により、恥、劣等感、不安、罪悪感など様々な心理的苦痛や不快な衝動、感情の体験をします。そしてそれらの感情体験を無意識のうちに弱めたり、避けたりすることにより精神的な安定を保って生きています。

このために用いられる心理的メカニズムのことを、防衛機制(defence mechanism)と言います。

欲求が何かの妨害のために満たされなく耐え難い時や、心に負った傷をなかったことにしたいなどの欲望に対してもこの防衛機制は発動します。

防衛機制は、私たちが外からの課題や内的欲求に対処しながら生きていくうえで大切な役割を果たしており、適応機制とも呼ばれています。

 

ここでは、防衛機制の中の「逃避」についてご紹介します。

 

「逃避」とは、自分自身の存在を不快な現実から心理的にも物理的にも遠ざけ、現実から目をそらすことで精神の安定を得ようとする心の働きです。

逃避は以下の4つの形態に分けることができます。

 

  1. 1.退避

自己の評価の低下が予想される不安な場面を回避する

2.現実への逃避

適応が困難な場面やストレス状況に直面するのを避けて、それとは関係のない別の行動を始め、それに没頭することによって不安を解消する

3.空想への逃避

現実から自由な空想の世界へ逃げて、現実には満たされない自己実現を夢見ることで代償的満足を得る

4.病気への逃避

病気を理由に困難な状況から逃れる。仮病とは異なり、身体症状に現れる。

 

逃避の具体例には、

・プレゼン資料が間に合わなかったので、会社を休む(退避)

・かけっこが嫌なので運動会の日に学校を休む(退避)

・試験勉強中に部屋の模様替えを始める(現実への逃避)

・家庭内に悩みのある夫が仕事に没頭する(現実への逃避)

・二次元のアイドルに恋をする(空想への逃避)

・学校、会社に行こうとすると腹痛がする(病気への逃避)

などがあります。

 

防衛機制は、自分を守るための重要な手段でありますが、逃避は目の前の問題や状況を先延ばしにする行為であり、問題の根本的な解決に至るものではありません。

 

効果的な逃避行動からは、一時的に気が紛れ、気分が変わるリフレッシュ効果を得ることができますが、逃避に依存しすぎて不快や不安に直面することから逃げ続けることは望ましい姿とは言えず、特に逃避先が病気である場合、原因不明の体調不良が続き生活に支障が出ることもあります。

逃避による適度なリフレッシュの後は本来の課題に戻る、状況や問題と向き合って解決を図る、などが必要なケースもあるでしょう。

 

今回は、防衛機制の「逃避」についてご紹介しました。

最後までお読みいただき有難うございました。

 

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