テーマ:ブログ

反動形成

防衛機制
私たちは、葛藤や脅威などの体験により、恥、劣等感、不安、罪悪感など様々な心理的苦痛や不快な衝動、感情の体験をします。そしてそれらの感情体験を無意識のうちに弱めたり、避けたりすることにより精神的な安定を保って生きています。

このために用いられる心理的メカニズムのことを、防衛機制(defence mechanism)と言います。

欲求が何かの妨害のために満たされなく耐え難い時や、心に負った傷をなかったことにしたいなどの欲望に対してもこの防衛機制は発動します。

防衛機制は、私たちが外からの課題や内的欲求に対処しながら生きていくうえで大切な役割を果たしており、適応機制とも呼ばれています。

 

ここでは、防衛機制の中の「反動形成」についてご紹介します。

 

無意識の中に「抑圧」された感情や欲求、考えなどが、それとは正反対の行動や態度に現れることを「反動形成」と言います。

正反対の傾向を強調することで、受け入れがたい衝動や感情を制御する心の働きであり、無意識下の感情などが意識や行動に現れないように抑圧を強化する働きをします。

憎んでいるのに愛しているような態度をとるなど、本心と裏腹なことをしたり言ったりすることで、憎しみという否定的な感情を覆い隠そうとするものです。

 

反動形成の例としては、

・みなが嫌がる仕事を進んで引き受ける

・大嫌いな上司に対して、愛想よく馬鹿丁寧に接する

・好きな異性に対してそっけない態度で接してしまう

・知らないことについて知ったかぶりをする

・憎い親の介護を懸命にする

などがあります。

 

本心とは正反対の態度や行動をとり続けるため、それ自体がストレスの原因になったり、本来の自分の感情や欲求を捻じ曲げることから自分を見失うことに繋がったりすることがあります。

本当の自分の感情ととっている行動が合致していないと感じることがあるなら、反動形成により、感情を制御しコントロールしていることを疑ってみるとよいかもしれません。

 

今回は、防衛機制の「反動形成」についてご紹介しました。

防衛機制は、辛く、受け入れられない出来事や考えから自分を守るために誰もが無意識に取り入れている手段であり、決して「悪いもの」ではありません。

しかし、本心とは違う行動を続けることで無理が重なると、心の不調に繋がり、社会生活に支障をきたすこともあります。そのような時には、自分の本当の感情や欲求と向き合い、覆い隠すのではない別のやり方を模索してみるのも良いかもしれません。

最後までお読みいただき有難うございました。

 

▶その他の防衛機制

 

▶カウンセリング効果もある

認知行動療法をメインとした「カウンセラー認定講座」ご紹介HP

認知行動療法のカウンセラープロ講座_詳しくはこちら

 

おすすめカウンセリングCocoloルーム

Cocoloラーニングアカデミーでは認知行動療法・マインドフルネス認知療法をメインとしたカウンセラー資格認定コースのほか、国際的な資格認定講座「ヒプノセラピスト講座」「NLPコース」そして、カウンセリング、セラピスト活動をしております。
お気軽にどのようなことでもご相談ください。

Copyright © counselor licence All Rights Reserved.

PAGETOP