Ⅱ.交流分析 – 1. 構造分析 – エゴグラム
エゴグラム分析と軸の特性
構造分析では心理テストの結果に基づいて「CP・NP・A・FC・AC」を確認し、状態のバランスの崩れを自覚して改善することを目指す。
『P・A・C』の3つの自我状態のどれが優位になっていてどれが劣位になっているのかを、視覚的に認識しやすくするために自我状態の心理テストの結果をグラフ化(折れ線グラフ・棒グラフ)することがあるが、グラフ化したものを「エゴグラム」というのである。
自分のエゴグラムをチェックすることで、自分の5つの自我状態の「優位性・劣位性」を認識することができるので、「自分のなりたい性格構造」に合わせて優位過ぎる自我状態を引き下げたり、劣位過ぎる自我状態を引き上げたりする改善が行われる。しかし、交流分析のエゴグラムではどんな自我状態のバランスが望ましいという画一的・一般的な判断基準はないので、臨機応変に状況に適応するために自我状態を使い分けたり、『自分が希望する生き方・人間性』に合わせて自我状態のバランスを調整することが望ましいのである。
エゴグラムによる自己診断はこちら▶よりPDFシートにより行えます。
■エゴグラム:軸の特性
CP: 批判的な親 |
理想を追求し、リーダーシップを発揮するが、規律規範に対する厳しすぎる傾向にあり、「ねばならない」という考えにしばられがち。 |
NP: 擁護的な親 |
温かく他人への思いやりがあり、面倒見がよく、優しさにあふれているが、逆に過保護でおせっかいのところがある。 |
A: 大人 |
情報の収集に長け、物事を客観的、合理的に見ることができるが、冷たく、人情味に欠けるという側面がある。 |
FC: 自由奔放な子ども |
好奇心旺盛で天真爛漫、直感的、創造的、楽しい人だが、ともすると自己中心的で衝動に走る傾向がある。わがままな人という印象。 |
AC: 順応した子ども |
素直で協調性、適応性があるが、黙って自分の殻に閉じこもることもある。自責の念を持ちやすい。いいこぶりっこ。 |