論理療法における「健康な人間の条件」
論理療法(創始者アルバート・エリス)とは、心理的な問題は非合理な思い込み(認知)により発生する。 認知を変えることにより、問題を解決・改善することに役立てる。 とする論理理論に基づく精神療法です。認知療法も論理理論に基づくものです。この論理療法における健康な人間の条件についてのご紹介です。
「健康な人間の条件」
1.自己受容
健康な人々は、無条件に受容する。自分自身を他者と比べ、ランク付け、さらにそれを証明しようとはしない。
2.危険を冒す
感情面で健康な人々は、危険を冒すことを辞さない。さらに、無鉄砲でなく、自分がしたいことに挑戦する冒険心を持つ。
3.現実感覚
望むものを何でも手に入れたり、イヤなことを全て避けるのは非現実的である。健康な人々は全く達成できない目標や、全く非現実的なものを一生懸命求めて時間を費やすようなことはしない。
4.高い欲求不満耐性
健康な人々は、自分で何とかできる問題と自分で変えられない問題を識別している。また人生で全てのものが手に入る訳でなく、イヤな経験をしなくては手に入らぬこともあることを知っている。
5.惑乱への自己責任
健康な人々は、自分の思考・感情・行動に対して、それ相応の責任をとる。
6.自己感覚
健康な人々は、自分の利益も大切にする。もちろん、相手の利益も大切にする。
7.共同対感覚
健康な人々は、道徳的行動を大切にする。
8.自己指向
健康な人々は、他者と協力するのは望ましいが、自己決定がそれよりも意味があると確信する。
9.耐性
健康な人々は、人は誤りやすい存在であることを知っている。そして、それを許そうとする。
10.柔軟性
健康な人々は、柔軟な思考をする。
11.不確実性と受容
健康な人々は、私たちが住んでいる世界は、高い確率とチャンスがあることを理解している。したがって、決して絶対的に確定したものがあるのではないと思っている。
12.コミットメント
健康な人々は、自分以外の何かに心底夢中になっている時、幸せになっていると実感できる。